社会保険労務士業界の課題③:勤務社会保険労務士の立ち位置

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社会保険労務士業界の課題③:勤務社会保険労務士の立ち位置

社会保険労務士の業務形態には大きく分けて「開業社会保険労務士」と「勤務社会保険労務士」の2種類がありますが、かねてより「勤務社会保険労務士」の立ち位置が曖昧という指摘がされ続けてきました。
まずは、社会保険労務士法における「勤務社会保険労務士」に関する条文を確認しておきましょう。

「勤務社会保険労務士」に関する条文
勤務社会保険労務士は、その勤務する事業所において従事する第2条に規定する事務の適正かつ円滑な処理に努めなければならない。

自らが勤務する会社において「第2条に規定する事務」すなわち、いわゆる社会保険労務士業務を行うものとされている勤務社会保険労務士ですが、会社内の人事・労務管理の実務に関しては、その会社の従業員であれば、社会保険労務士資格を持っていなくても誰でも行うことができるところに、まずは勤務社会保険労務士の立ち位置の曖昧さがよく表われているように思います。

もうひとつは、たとえば衛生管理者という資格であれば、「50人以上の労働者を使用する事業場では必ず設置しなければいけない」といった法律上のルールがあるわけですが、社会保険労務士にはそうした必置義務がありません

つまり会社の立場からすれば、社会保険労務士資格がなくてもできる上に、法律上の必置義務もないわけですから、勤務社会保険労務士をわざわざ活用しようというモチベーションが希薄になってしまうのも当然と言えば当然のことなのです。

それでは、勤務社会保険労務士というのは不要な存在なのかというと決してそのようなことはありません。

まず、「社会保険労務士資格がなくてもできる」と述べましたが、単に「できる」ことと、しっかりと「こなせる」ことは別問題ですので、人事・労務管理の専門家としての勤務社会保険労務士の活躍の余地は必ずあるはずです。

また、勤務社会保険労務士は開業社会保険労務士よりも、その会社の中の事情を詳細に把握していますので、そうした事情に即したより適切な提案ができる点に大きなアドバンテージがあると言えます。



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