社会保険労務士業界の取り組み④:社会保険労務士法人制度の見直し

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社会保険労務士業界の取り組み④:社会保険労務士法人制度の見直し

このページでは『社会保険労務士業界の課題』のカテゴリーの中で取り上げた「社会保険労務士法人の伸び悩み」に対する、社会保険労務士業界の対策や取り組みについて見ていきたいと思います。

2人以上の社会保険労務士が共同で法人を設立して事業を行うことができる「社会保険労務士法人」制度は、規制緩和・改革の流れの中で2003年に始まりました。
法人化することによって、社会的な信頼性の向上につながるだけでなく、事業の継続性や税務面などでも少なからずメリットがあるということで大きな注目を集めましたが、実際には、社会保険労務士法人の数はそれほどには増えていません。

社会保険労務士法人制度の見直し
社会保険労務士法人の数が伸び悩んでいる一番の理由は、制度上の規制の厳しさにあるとも言われています。そこで現在、社会保険労務士法人に関する規制の見直しとして以下のことが検討されているようです。


①「一人法人」の設立
「一人法人」というのは文字通り、1人から法人を設立することができる制度のことで、同じ士業でもたとえば弁護士法人においては、この「一人法人」が認められています。
社会保険労務士法人を設立するにあたっては、上述の通り、2人以上の社会保険労務士が必要。「一人法人」が認められることで機動性が高まり、社会保険労務士法人の数ももっと増えることが予想されます。


②社員の無限連帯責任
通常、法人と言えば「有限責任」であることが一般的なのですが、社会保険労務士法人においては「無限連帯責任」という扱いになっており、こうしたリスクの高さも、社会保険労務士法人の数が伸び悩む要因のひとつとなっています。そこで現在では、無限連帯責任から有言責任への移行も検討されています。


③会費の納入基準
社会保険労務士法人の場合、現在は法人ひとつにつき一会員という扱いではなく、事務所ひとつにつき一会員という扱いになっています。すなわち、ひとつの社会保険労務士法人が複数の事務所を開設したとき、事務所の数だけ会費等を徴収されてしまうわけです。これでは公平性に欠けるということで、この納入基準についても見直しが望まれています。



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