社会保険労務士業界の取り組み③:勤務社会保険労務士の有効活用

*

社会保険労務士業界の取り組み③:勤務社会保険労務士の有効活用

このページでは『社会保険労務士業界の課題』のカテゴリーの中で取り上げた「勤務社会保険労務士の立ち位置」に対する、社会保険労務士業界の対策や取り組みについて見ていきたいと思います。

一従業員として、勤務先の会社の中の社会保険労務士業務を行う「勤務社会保険労務士」が今一つ市民権を得られない理由としては、2つの側面があるものと思われます。

勤務社会保険労務士の有効活用
ひとつは、勤務社会保険労務士側の問題です。
いくら社会保険労務士資格を持っているとは言っても、試験に合格したばかりの新人は、人事・労務管理の実務に関しては素人と言えます。実務経験に関しては一朝一夕に積めるものではありませんが、前のページでご紹介した各種研修を活用するなどして、確実かつ早期のレベルアップを図る必要があります。

勤務社会保険労務士が市民権を得られていないもうひとつの理由は、勤務社会保険労務士を雇う企業側の問題です。
企業の側にはそもそも、士業者を雇うことに対してあまり積極的ではない面があります。その明確な理由はよくわかりませんが、給与面を心配してのことかもしれませんし、あるいは業務面を心配してのことなのかもしれません。

いずれにせよ、企業側のこうした意識を変えていくためには、勤務社会保険労務士ひとりひとりがどうこう足掻いたところでムダで、やはり業界をあげてそのサポートに取り組む必要があります。実際に、全国社会保険労務士会連合会では、雑誌の中で「勤務社会保険労務士」に関する特集記事を組むなどして、その周知に努めているようです。

昨今言われる「ブラック企業」の問題などは、その企業の中に勤務社会保険労務士がもしいたならば、あるいは防げた問題かもしれません。その他にも、勤務社会保険労務士にできることはまだまだたくさんあるはずです。

全社会保険労務士のうち約4割を占める勤務社会保険労務士の能力向上と有効活用は、社会保険労務士業界が今後ますます発展していく上で欠かすことのできないテーマとも言えます。



社会保険労務士業界の取り組み③:勤務社会保険労務士の有効活用 関連ページ

社会保険労務士業界の取り組み④:社会保険労務士法人制度の見直し
このページでは『社会保険労務士業界の課題』のカテゴリーの中で取り上げた「社会保険労務士法人の伸び悩み」に対する、社会保険労務士業界の対策や取り組みについて見ていきたいと思います。 2人以上の社会保険労務士が共同で法人を設 […]
社会保険労務士業界の取り組み②:専門人材の育成
このページでは『社会保険労務士業界の課題』のカテゴリーの中で取り上げた「専門人材の不足」に対する、社会保険労務士業界の対策や取り組みについて見ていきたいと思います。 これまでにも、全国社会保険労務士会連合会または都道府県 […]
社会保険労務士業界の取り組み①:新たな業務の開拓
このページでは『社会保険労務士業界の課題』のカテゴリーの中で取り上げた「関与率の低さ」に対する、社会保険労務士業界の対策や取り組みについて見ていきたいと思います。 社会保険労務士の関与率は3割とも言われていますが、実は、 […]
社会保険労務士業界が取り組む5つの対策
このカテゴリーは言ってみれば、『社会保険労務士業界の課題』と題したカテゴリーのアンサー編という位置づけになります。 『社会保険労務士業界の課題』の中では、「関与率の低さ」「専門人材の不足」「勤務社会保険労務士の立ち位置」 […]