コラム:労働基準監督官になろう!

*

コラム:労働基準監督官になろう!

前のページでは、社会保険労務士の知識が活かせる場のひとつとして「労働基準監督署」を取り上げたわけですが、社会保険労務士資格を持っているからといって無条件で「労働基準監督署」に就職・転職できるわけではありません。「労働基準監督署」で働くためには、まずは試験に合格して、「労働基準監督官」になる必要があります。
そこでこのコラムでは、労働基準監督官になるための採用試験の概要についてご紹介したいと思います。

まず受験資格ですが、年齢制限があって21歳以上30歳未満と定められています。すなわち、労働基準監督官採用試験というのは20代でなければ受験することができません

次に試験日程ですが、大まかな流れは以下のとおりです。
2月上旬:申込書交付
4月上旬:申込受付
6月中旬:第1次試験
7月下旬:第2次試験
8月下旬:最終合格者発表
10月1日以降:採用内定
翌4月1日:採用


皆さんが気になるのはやはり試験の中身かと思いますが、まず6月に実施される第1次試験は、多肢選択式の基礎能力試験(40題)、同じく多肢選択式の専門試験(40題)、そして記述式の専門試験(2題)からなります。

ちなみに労働基準監督官採用試験には「Aタイプ」と「Bタイプ」があり、前者は法文系、後者は理工系の試験となっており、それぞれに関する専門的な知識や、公務員として必要な能力などが試験では問われます。

基礎能力試験 共通 【知能分野】
文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈

【知識分野】
自然・人文・社会
専門試験
(多肢選択式)
A 【必須】
労働法、労働事情(就業構造、労働需給、労働時間・賃金、労使関係)

【選択】
憲法・行政法・民法・刑法、経済学・労働経済・社会保障・社会学
B 【必須】
労働事情(就業構造、労働需給、労働時間・賃金、労使関係、労働安全衛生)

【選択】
工学に関する基礎(工学系に共通な基礎としての数学、物理、化学)
専門試験
(記述式)
A 労働法、労働事情(就業構造、労働需給、労働時間・賃金、労使関係)
B 【必須】
工業事情

【選択】
工学に関する専門基礎(機械系、電気系、土木系、建築系、衛生・環境系、応用化学系、応用数学系、応用物理系等の工学系の専門工学に関する専門基礎分野)

一方、7月に実施される第2次試験は人物重視の試験ということで、人柄や対人的能力などが個別面接の形で諮られることになります。なお、以前までは身体測定も行われていましたが、平成25年度の試験から廃止になっています。



コラム:労働基準監督官になろう! 関連ページ

社会保険労務士登録、「その他」って?
社会保険労務士の登録種別のひとつに「その他」というものがあります。最近では「勤務等」という風に、勤務登録に含まれた形で表現されているケースが多いのですが、皆さんはこの社会保険労務士登録特有の「その他」について、ご存知でし […]
社会保険労務士の登録費用はボッタクリ?!
ところで、社会保険労務士登録に伴い必要な費用について、皆さんはすでにチェックされているでしょうか? 合格後にどの程度のお金がかかるのか、登録にお金を費やすだけの価値があるのかどうか、ここをしっかりと把握し、見極めることは […]
社会保険労務士登録は「合格後すぐ」が鉄則
社会保険労務士試験に合格したら、「登録はどうしようか」「思い切って開業しようか」と先々のことについてあれこれ思いを巡らせることでしょう。 受験の際には登録など予定していなかった方でも、いざ合格してみると、急に登録へと気持 […]
特定社会保険労務士の権限拡大
ここまで、社会保険労務士業界のさまざまな対策や取り組みについて見てきました。基本的には、より広範なサービスを提供し得る真の「人事・労務管理の専門家」としての地位を確立すべく、業務や権限を拡大する方向で検討が進められている […]
コラム:一般企業に社会保険労務士を置くことのメリット・デメリット
私たちの側から見た場合、一般企業で社会保険労務士資格を活かすことは、「就職・転職先を見つけやすい」「高い安定性が得られる」といった具合にメリットも多いわけですが、反対に企業の側から見た場合、社会保険労務士資格保有者を雇う […]
コラム:コンサルティング会社の求人例を見てみよう!
求人数に限りがある「社会保険労務士事務所」とは対照的に、100名以上の従業員を抱えることも珍しくない「コンサルティング会社」にあってはより多くの求人が出されており、私たちも比較的容易にそれらを見つけることができます。 「 […]
コラム:社会保険労務士事務所の求人事情
社会保険労務士業務のみに専念でき、なおかつ将来の開業に向けて事務所経営のノウハウまでも学ぶことができる「社会保険労務士事務所」は、社会保険労務士資格保有者にとって人気の就職先のひとつです。 しかし一方で、社会保険労務士事 […]
コラム:企業内社会保険労務士は割に合わない!?
前のページでは、人事部に在籍する企業内社会保険労務士を例に、社会保険労務士としての業務の年間スケジュールをご紹介しました。それによると、4月の「入社・異動・転勤・身分変更者処理」に始まり、「新入社員研修」「労働保険・社会 […]
コラム:企業内社会保険労務士が持つべき「便利道具」
企業内社会保険労務士が、社内で行い得る社会保険労務士業務は実にもりだくさん。ざっと挙げるだけでも、「社会保険/労働保険の手続き」「就業規則や社内規定の作成/改訂」「給与計算(タイムカードの集計含む)」「採用活動(新卒/中 […]
コラム:社会保険労務士が受講すべき「研修」
2年以上の実務経験を持たない人は、社会保険労務士として登録するにあたっては、連合会が主催する事務指定講習を受講・修了する必要があります。 この「事務指定講習」に止まらず、社会保険労務士と関係性の深い「講習・研修」が他にも […]